この記事で整理すること
- 譲るもの、譲らないもの、確認が必要なものを分ける
- 契約・許認可・予約等を、名義と相手方まで整理する
- 引継ぎ後に残る責任や仕事も話し合う資料に入れる
「店を譲る」を具体的な一覧にする
設備、在庫、店名、電話番号、ウェブサイト、ドメイン、作業手順などを一つずつ書きます。所有しているもの、借りているもの、第三者のサービスを使っているものを分け、譲りたい対象と対象外のものを明確にします。
設備には型式や状態、故障の有無、写真、購入やリースに関する資料を付けます。引渡し時点の状態を双方が確認できる形にするのが目的です。帳簿の価格や購入価格を、そのまま譲渡価格と見なす必要はありません。
契約は、誰の名義かから確認する
物件、仕入、リース、予約システム、決済、通信などの契約を並べ、契約者名と連絡先を記録します。事業を引き継ぐ合意があっても、各サービスや契約の名義変更・移転の扱いは、それぞれの相手方や規約に確認してください。
許認可のある事業では、許可証に記載された行政窓口に、事業を引き継ぐ場合の手続きを確認します。制度や業種によって扱いが異なるため、「許可もそのまま渡せる」「必ずすべて取り直し」と一律に決めず、確認結果を一覧に残します。
予約、預り金、顧客データを整理する
未提供のサービス、前払いの代金、予約、修理や保証への対応など、顧客との約束を洗い出します。金額だけでなく、誰がいつ対応するのか、顧客へ誰が説明するのかを話し合う資料にします。引渡し日の前後で取り残される仕事を減らすためです。
顧客情報や従業員の情報は、設備と同じ感覚で一括して渡さないようにします。引継ぎの方法、利用目的、開示する範囲、必要な説明や法的な取扱いを確認してから扱います。この段階の整理表は、個人名を入れず、件数や種類だけで十分です。
引継ぎ後に何をするかも決める
仕入先への挨拶、機器の使い方、レシピ、接客、請求処理など、口頭でしか伝わっていない仕事を一覧にします。説明する人、受ける人、資料の有無を添え、何を確認したら引継ぎ完了とするかを決めます。
引継ぎ後も手伝う予定なら、期間、作業内容、連絡を受ける範囲、対価の有無を先に決めておきます。店名が残ることと、自分が経営に関わり続けることも分け、残したいものと退きたい役割を言葉にしてください。
当事者それぞれの届出と相談先を確認する
国税庁は、個人事業を始めた場合や廃止した場合の届出手続きを案内しています。実際に事業をやめる側と始める側で、どの届出や申告が必要かをそれぞれ確認します。譲渡に伴う税の種類や計算は、譲る資産や状況を示して税務署や税理士に確認する事項です。
中小機構の第三者承継支援の案内には、個人事業主も含めて事業の引継ぎを支援する後継者人材バンクが掲載されています。地域の公的窓口は公式一覧から確認できます。相談には、譲るものの一覧と、まだ回答が得られていない契約・許認可の項目を持参すると、話を進めやすくなります。
確認リスト
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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。
出典・確認日
- 国税庁|A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続 ↗確認日:2026-10-16
- 中小機構|第三者承継支援について・後継者人材バンク ↗確認日:2026-10-16
- 中小機構|事業承継・引継ぎ支援センターの公式一覧 ↗確認日:2026-10-16
制度の対象・期限・地域ごとの取扱いは、必ず最新の公式案内をご確認ください。本文は一般的な情報と資料整理の手順であり、個別の法務・税務判断を提供しません。