この記事で整理すること

  • 手続き・専門家・維持費・撤退時の支出を分ける
  • 未確認はゼロではなく、合計に含まれない項目として残す
  • 税は種類を確認し、設備売却や敷金返還は別欄で管理する

費用を四つの箱に分ける

まず、登記や公告などの手続き費用、登記・法務・会計等を依頼する専門家費用、終了まで続く維持費、退去や設備の処分など撤退時の支出に分けます。J-Net21の廃業ガイドでも、登記だけでなく専門家報酬や原状回復などが経済的負担になることを挙げています。

登録免許税の額は、法務局の申請書様式に載っています。株式会社の通常清算では、解散の登記3万円、清算人の登記9千円、清算結了の登記2千円で、合計4万1千円です。官報の公告料は、会社等の各種公告で1行3,589円(税別)です。行数×3,589円に消費税を加えた額になります。行数は会社名や清算人名の長さで変わるので、申込先で確かめてください。

この分類は当サイトの整理用です。会計上の費用区分や税務上の取扱いを示すものではありません。借入元本の返済や預り金の返還などは、費用という言葉に収まりませんが、現金が出ていく予定として別途確認します。

  • 手続き費用:登記、証明書、公告等の要否と金額を確認
  • 専門家費用:依頼範囲、報酬、実費、追加料金の条件を確認
  • 維持費:賃料、人件費、通信、保険、サービス利用料等を確認
  • 撤退時の支出:原状回復、搬出、処分、返金、契約終了に伴う負担等を確認

見積もりは、金額の前提まで読む

原状回復の見積もりなら、対象範囲、残置できるもの、廃棄するもの、建物側の指定条件を確認します。専門家への依頼なら、相談、書類作成、申請、税務申告などのどこまでを含むかを確認してください。中身の違う見積もりを、合計額だけで比べないようにしてください。

整理表のメモには、税込か税抜か、見積日、見積書の所在、追加費用が生じる条件を書きます。入力単位を円か万円に統一し、税込と税抜を混在させないようにします。まだ正式な見積もりを取っていない金額は、仮置きと分かる名前で残してください。

維持費は終了予定まで続く分を置く

営業終了日と、家賃や通信料金の支払が止まる日は一致するとは限りません。各契約について、終了予定月までの支払を積み上げます。期限のある手続きも、終了時期に関わります。解散の登記は解散の日から2週間以内です(会社法926条)。取締役がそのまま清算人になるなら、清算人の登記も同じ期限です(会社法928条1項)。株主総会などで清算人を選んだときは、選任の日から2週間以内です(会社法928条3項)。どちらも、怠ると過料の対象になります(会社法976条)。給与支払事務所等の廃止届は廃止から1か月以内、労働保険の確定保険料の申告は保険関係の消滅から50日以内です。工事や資料整理が延びた場合に何が増えるかを確かめるため、終了時期を変えた別案も手元に残すと比較できます。

同じ支出を二度数えないように注意します。たとえば専門家の一式見積もりに登記の実費が含まれているなら、手続き費用の欄にも同じ額を入れないよう、内訳を確認します。請求書が届いたら見積額を更新し、確認日を書き換えます。

未確認項目と税の種類を残す

分からない欄をゼロで埋めると、合計が確定したように見えてしまいます。「金額未確認」「自社に該当するか未確認」「金額確認済み」を区別してください。表示される合計は、入力した支出だけを足した金額です。

税については、法人税、地方税、消費税、源泉所得税など、取引や会社の状況に応じて確認する種類をメモします。国税庁は解散と清算結了を異動届の対象としていますが、届出と申告・納税は別の確認事項です。法人税の申告期限は、解散した事業年度なら解散の日の翌日から2か月以内です。残余財産が確定した事業年度は、確定の日の翌日から1か月以内です(法人税法14条1項1号・74条)。この整理表では課税の有無や税額を計算せず、税務署や税理士に確認する事項を残します。

入金予定を差し引かず、時期を並べる

売掛金の回収、敷金の返還、在庫や設備の売却は、支出と分けて記録します。売却の希望価格と実際の買付金額、返還予定額と確定額も区別してください。入金の見込みがあることと、支払日に使える現金があることは別です。

最後に、金額未確認の項目だけを見直し、確認する相手を決めます。すべてを一度に確定できなくても、家主に聞くこと、契約書で読むこと、税務窓口に尋ねることが分かれば、次に何をするかが決まります。

確認リスト

相談・作業の前に、ここを確認

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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。

出典・確認日