この記事で整理すること
- 希望価格と、雇用・保証・引継ぎ期間などの条件を分ける
- 決算書と、会社の実態を説明する資料を組み合わせる
- 情報開示の範囲と契約条件を確認してから詳細資料を渡す
引き継ぐ対象を言葉にする
「会社を売りたい」という言葉だけでは、会社全体を引き継いでほしいのか、一つの事業、店舗、設備などを対象にしたいのかが伝わりません。対象としたい事業、所在地、主な商品、顧客層、従業員の役割を簡単に書き出します。
株式を譲るか、事業を譲るかによって、確認することは変わります。方法を先に決めるより、引き継ぎたい範囲と手元に残るものを整理し、それを実現するために何を確かめればよいかを相談してください。
決算書に、足元の状況を添える
決算書や申告書、直近の試算表、借入の返済予定表、固定資産の一覧など、存在する資料を集めます。古い決算だけでは現在の状況が伝わらないため、最近の売上の変化、主要な顧客、受注残、設備の状態を説明するメモを添えます。
一時的な支出や、経営者と会社の間の貸付・借入がある場合は、通常の営業と分けて説明できるようにします。数字は直さずに元の資料のまま残し、補足の説明は別に付けます。数字の出所と対象期間がたどれることを優先してください。
契約と、社長が担っている仕事を整理する
家賃、取引、リース、許認可、知的財産など、事業を続けるために必要な条件を確認します。契約書が見つからないもの、口頭で続いているもの、経営者個人名義のものを分けて記録すると、追加確認の範囲が見えます。
また、営業、仕入、技術、採用など、経営者しか行っていない仕事を書き出します。引継ぎ後に誰が担うか、手順書があるか、説明にどの程度の時間を確保できるかを整理します。M&Aの後は、経営者個人に頼っていた取引先との関係や意思決定の仕組みを、新しい体制へ移す必要があります。J-Net21の「事業承継の一般的な手続きと内容」も、この点が重要だと説明しています。
金額以外の条件に優先順位を付ける
従業員の雇用、拠点の継続、店名、取引先への対応、引継ぎ期間、経営者の退任時期などを、希望条件として書き出します。すべてを同じ重要度にせず、必ず確認したいことと、話し合えることに分けておくと、提案の違いを比較できます。
借入と経営者個人の保証は、別の確認欄にしてください。売却の話が進んでも、保証の扱いが決まったことにはなりません。金融機関などに確認する項目として残しておきます。売却代金だけで、手元に残る金額を計算しないようにします。
資料を渡す前に、相手と扱いを確認する
最初の相談では、資料の一覧と不明点を用意し、詳細情報が誰に、どの段階で渡るかを確認します。従業員や顧客の個人情報、取引先が特定される情報を、無条件に一括で配布しないようにしてください。秘密保持や資料の返却・削除についても確認事項にします。
中小機構の事業承継・引継ぎポータルでは、第三者承継に関する相談に加え、民間機関を利用する場合のセカンドオピニオンにも対応すると案内されています。窓口の連絡先は公式一覧で確認できます。当サイトでは売却先や専門家の選定・あっせんは行いません。
確認リスト
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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。
出典・確認日
- 中小機構 J-Net21|事業承継の一般的な手続きと内容 ↗確認日:2026-10-16
- 中小機構 J-Net21|M&Aの活用法 ↗確認日:2026-10-16
- 中小機構|第三者承継支援について ↗確認日:2026-10-16
- 中小機構|事業承継・引継ぎ支援センターの公式一覧 ↗確認日:2026-10-16
制度の対象・期限・地域ごとの取扱いは、必ず最新の公式案内をご確認ください。本文は一般的な情報と資料整理の手順であり、個別の法務・税務判断を提供しません。